絶対に起きてはならないことだったけれど、
あの事故を乗り越えて、
このカンパニーは、またとんでもない高みを極めてしまった。

この場所は、
この劇場は、
どれだけの試練を、座長に課すんだろう


「きみたちは、まだ、これだけのこれがやれるんだよ」

「これだけの力が、まだ君たちにはあるんだよ」

なにかわからない、目に見えない大きなものから、
今の再開後のこのカンパニー向かって、そう声をかけられているような。

そんな感覚にとらわれながら、終演後のロビーに立っていました。

ここでそのことを、うまく表せない自分の下手さ加減が、なんとももどかしいのですが・・・


芝居の中のすべての人物に、
より人間の体温みたいなものが、宿ってしまったかのようでした。

特筆はリカ役のエマさんで、
エマさんのリカから発信される「踏み出す勇気」は、
舞台上のキャストにだけでなく
客席の私たちにも、痛いくらい伝わってきました。

それもそうか・・・
今、この舞台の上にいる人は、
演じるキャストのままの感情を抱えてしまったんだもの・・・

それがわかりながら劇場に入ったけれど、
客席に座っていると、改めてそれを投げられたような感覚でした。


光一さんは、
短かかったけれど止まってしまった時間を取り戻そう、埋めようと、
ひたむきに、出せる限りの声を出し、懸命に舞台中を動いているように思えました。
これまでだって全身全霊はわかっていたのに、まださらに。

屋良君
そんな思いをされていたとは・・・


光一さんではないけれど、
聞いていても怖くなるセリフは山のようにある。
言わなければならないキャストの方々は、
舞台上で本当に胸をかきむしる思いをされていたのでは・・・


あまり感傷的なことばかりに囚われても、この舞台は楽しめませんよね。
座長は「肩の力を抜いて楽しんで」と言ってくれていました。
わざわざそれを思い起こさなくても、SHOCKって本当に楽しい☆*゚ ゜゚*☆*☆*゚


「Dancing on Broadway」

このシーンの楽しさってなんだろう!
心躍るって、こういうこと言うんですよね(*≧∀≦*)
衣装、セット、振り付けもとにかく洗練されていて、
何よりセンターで歌い踊るコウイチがステキすぎる!
力が抜けて、軽く流れていく空気のように。
それができる人こそが上級者です。
リカのリード、ヤラとの絡みを見せることで、
コウイチこそが、このカンパニーのトップスターということを
誰の目にもはっきりとわかるように描いているんだなぁ。

このシーンの色使いが抑えられ、
これまでのAmericaとまた違った、洒落た大人のブロードウェイ感を出すことで、
その次のジャングルの場面転換を一層効果的に浮き出しています。

何もかもが計画されつくしていて、
博多終了後から、とても短い時間に作り上げたとは思えないくらい。
ほんと、座長ってすごい!!


「Missing Heart」

光一さんの作曲だったんですね。
追憶の雨につながっていくからには、なるほどなぁ、すごいなぁって。
この2曲だけ、コウイチとヤラの声の重なりがあるんですね。
考えたら、今までライバルと声を合わせなかったっていうことに気づいてなかった。

カンパニーという言葉を多く使っているけれど、
今年は一段と、このSHOCKは、
「コウイチとヤラ」に焦点が絞られているような風に見えました。
舞台で事故が起こる前から、
リカが好きという思いはありながらも、
ヤラが日々抱く苦しさは常にコウイチから生まれ、コウイチへ向けられてしまっている。
これがハッキリ見えるからこそ、ヤラがあそこまでの暴挙に出ることにも納得できるんですよね。
そこに向かう表現としてのこの曲は、すごくいい効果を生んでいるなと思いました。
ああ、今もこのふたりの声の重なりが聴きたくてたまんな〜い(*´∀`*)


エマさんのリカが、とにかくかわいくてキュートになっていました。
2幕は、リカの成長を、そのまま見せてくださっていたような気がします。
「One Day」のコウイチとの声の重なりがとても美しかった。
忘れたくないリカが、また生まれたような気がしました。


2月の感想で、どこかしら違和感を感じながらの感想を書いてしまった
新参加のジュニアの3人の方々。

もうそんなこと言いません!
却下却下!(^_^;)

怪我を負われた岸くんに何度か目を向けてみたけど、
彼も優太くんも含め、
ジュニアの4人は、セリフはない場所でも、屋良側についているんだということが
ものすごくよくわかる芝居を、それぞれがしっかりと演じておられました。
その演技も、とても若くて新鮮*:--☆--:*:--☆--:

「Higher」も、それぞれのキャラクターの色を出しながら、しっかり踊っておられた。
「名前を呼ばれない、くんづけをしてしまうことでカンパニー感がない」
と以前の更新で書いてしまったけど、完全撤回します。
今彼らが「コウイチくん、ヤラくん」と呼ぶことに、私はほぼ違和感はありません。
彼らは舞台の上の美波里さんのカンパニーとして、しっかりと存在していました。

また3年目の優太くんが、
振りもしっかり入り、ダンスがすばらしく上達したように思えました。
相変わらず、おばちゃんは彼の涙に弱い・・・・゜・(ノД`)・゜・



それ以外にも
本当に書き出せばきりがないくらい。
何年もこのSHOCKの感想を書いているけれど、
書ききれないなぁと思うのは、
あの事故ばかりのせいだとも思いたくないんですよね。
毎年公演を重ねるごと、キャストはそれぞれ役を膨らませていき、
成長をし続けていく。

でも、やっぱり今回は、
あの事故を巡る気持ちを持ち込まないまま客席に座るのは、
前日の夜、SMGOを受け取ってしまったこの日の私には到底無理な話。
てか、あれを読んでしまえば、誰でも無理ですよね(^_^;)


公演を見ることが叶わなかった方がおられることは、改めてうんと自分の肝に銘じました。
毎年、誰もが紙一重の状況で、この劇場に向かってきます。
震災の時ですら、なんとかなるのでは、と思っていた私だったけれど、
今回ばかりは諦めかけていた自分がいました。
でも、諦めの気持ちが入ってしまったのは、
それが私には今年2度目の観劇だったからでしょう。
事故の公演、またその夜公演が、ただの一度きりだった方の気持ちを思えば、
本当にありがたい、ありがとう、と。
もうそればかりでした。
大事に見させていただきました。



着いた日の夜公演は、
想像していたとおり、ハンカチが必要なシーンがありすぎましたが、
その翌日の昼公演、
私はたぶん気味悪がられるくらいに口元も緩み、ニコニコしながら見ていたはず。
とにかく、見せてもられる嬉しさで溢れる自分がわかっていて。

自分でもビックリしたんだけれど、
一階もかなり後方だったけれど、ほぼどセンターだったせいでしょうか。
CONTINUEを歌いきったコウイチが、
ステージから階段を一気に駆け上がっていくあの後ろ姿で、
ドドーーーっとビックリするくらいの涙がこみ上げてきまして。

なんかねぇ・・・
あの、お顔の見えない後ろ姿の颯爽とした感じが、
好きで好きで、たまらないんでしょうね、私って。

このコウイチが見たかった!

ああーーーーーー
SHOCK大好きーーーーーーーーーって!!(*≧∀≦*)(*≧∀≦*)(*≧∀≦*)


もうビョーキとでも何とでも呼んでいただいていいです。

だってー
たまらなく大好きなんだもんっ!ヾ(*´∀`*)ノ



その日のカテコの最後、
いつものガッツポーズも少し遠慮がちに見え、
笑顔はあるものの、屋良君との握手も「やったぜ!」というあのいつもの力強いものよりは、
無事に終えられたな、という確認をし合っている・・・ ようなものに感じました。

毎日挨拶の言葉も少しずつ変わってきているようです。
それに伴って、少しずつでいいから、
いつもの座長の100%屈託ない笑顔に戻っていってくれればな、と思います。
もしかしたら、今ならもう少しは戻ってくれているのかも。


仕方ない・・・ のかな。

SMGOからわかったことは、
あの日、私たちが思っていた以上に、
光一くんの目の前のすべてが修羅場だったのだ、ということ。

千秋楽は近くなってきているけど、
真の意味で、座長が乗り越えられたと思えるのは、
怪我をされた方がおられる以上、もっと先のことになってしまうかもしれない。

見せてもらえることが叶った私たちに何ができるのか、とも思うけれど、
やっぱり思いつくことは、
座長をはじめ、彼らの熱演に向けて、
ただもういっぱいの拍手を送るのみ、
それしか私には浮かびません。

今、客席はもうそれを心得ていて、
止まない、割れんばかりの拍手で「ありがとう!」と伝えています。

きっと今夜も、そうですよね?


可動LEDがなくなっても、
すべての演者の体と心が
失った最新鋭のハードの部分を補っていました。

マンパワーこそが、本来座長とこのカンパニーの最大最強の武器!

人間の持つ力。

それだけは、この座長の下には、なくなることは絶対にないんだと信じていける、
心に残る2日間でした。



残りの公演も、あと片手ほどになってきました。

どうか千秋楽まで、
座長もキャストもスタッフの方々も、
みんなが全力で走っていけますように。






拍手コメントのお返事です。


wakoさま

こんにちは。
SMGO, 何度読んでも染み込んできます。
どんな思いであれを綴り、その後もどんな思いで舞台に立ち続けておられるんでしょうね。
彼のファンでいることは誇りとなっています。
彼の生き様を見ることができることが、本当に幸せです。



ナカさま

こんばんは。
事故の少し前に観劇ということで、
あの日の衝撃はひとしおだったことでしょうね。
当日の報道、再開時の座長挨拶、SMGOと
SHOCKを愛する人たちには、本当に怒涛の一週間でした。
不安で心配で・・・ の時間はたくさんありすぎましたが、
光一くんの人間としての大きさ、心の強さに
改めて心を打たれたファンは多かったと思います。
これからも、私たちなりにできる応援を続けたいと思っています。
一緒に彼の背中を押し続けましょうね。