この時期にしてみれば
嘘のようによく晴れた東京でした。
途中の新幹線からの景色もずっと晴天続きで、
ありがたい限りの上京の一日でした。

たしか昨年2月の上京は、
行きの新幹線の中は、長男の大学合格の一報を待つ、という時間でした。
いくら滑り止めであったとはいえ、今考えると恐ろしいというか大胆というか(^_^;)
この季節の私って、ずっとこんなふうに綱渡りな感覚です(笑)


ネットでは目にしていた劇場前の景観の素晴らしいことったら!
心拍数がはねあがることハンパなし。
ここはぜひお持ちの方は、パノラマ撮影をオススメしますよ!
(がんばったら意外とうまく撮れてました(*´∇`*))

劇場内も圧巻ですね!
流れる空気のすべてが、15周年をお祝いしてくれています。
もうそこにいるだけで幸せすぎて!
おかげでグッズやらを見ることも忘れ、大慌てでパンフだけ買いました。
ふふー、もうかなり舞い上がってる(#^.^#)



光一さんっ!
私は怒りますよっ!!

「変えなきゃだめ?」とか言いながら、どんだけ変えたんだっ!?
しかも博多が終わってたった3ヶ月で。
その間、Gのお仕事もいーーっぱいあったし。
新しいメンバーもたくさんいながら、これだけの変更は大変だったろうに、
その大変さとか苦労なんて、まるっきり感じさせないまま、
何事もなかったかのように、サラサラっと舞台で歌い踊る。
そう書くのは適切かどうかもわかりませんが、
私にはなんだかそう見えたんですよ。

余裕というか、
どれだけ容量の大きな人なんだろう。


「無駄なものがない」
うん、本当にそのとおりになってました。
必要なセリフが、必要な分だけありました。
アドリブがほとんどない分、演者のキャラクターも崩れることなく、
輪郭がはっきりしている。
ただでさえセリフの少ない作品なので、
こういうことが徹底されているというのは、とても重要なことです。
2013年版から、そこの部分の改善の試みは見えていましたが、
より一層研ぎ澄まされた感じ。
これができる座長は、ほんっとに頭のいい人なんだと思うし、
短いセリフで自分を出し切ろうとする演者の頑張りが、際立っていました。



光一さんは、余裕の貫禄です。
すべてのパフォーマンスが体に沁みこんでおられるので、
少しも危なげがない。
そして、このカンパニーと舞台に立てる喜びが全身に満ち溢れていて、
もちろん、苦しい顔や流れ落ちる汗も見えるけれど、
コンティニューを見事に歌い上げる姿が本当に清々しい。
今回も、ラストの階段を駆け上がっていくコウイチの姿に胸打たれました。
何度見ても、この演出はずるい・゜・(ノД`)・゜・


梅田、博多と観続けてきましたが、
私はやっぱり屋良クンだな(^ω^)
同じ役を長くやっていても、また違うものをぶつけようとする気迫に満ちあふている。
そしてそれを受ける光一さんの演技や表情も大好き。
今年のヤラ、私は一番好きかもしれない。
アナザーストーリーを共に作ったあの時間と
それ以前からの信頼の度合いが、すべて舞台の上に表現されています。
仲良しだということで、ステージの上で互いを許しあう関係はNG。
たぶん、光一さんは、
その日頃の関係を「せめぎ合い」というものに変えて、
すべて舞台でぶつけて、自分に挑んでくることがわかっている屋良くんだからこそ
「絶対的信頼」という言葉を向けておられるんでしょう。
私はやっぱりこの二人から見えるものが好きでたまりません。



新しいリカのエマさん。
エンドレスが11年目ということで、一番多様になってきているキャスト。
毎年毎年、本当にいろんなリカが生まれるものだなと感心しています。

昨年の入来さんが、目にも中身も日本人気質で、
「コウイチとヤラ」というだけでなく、
「コウイチとリカ」というストーリーすら私の中で妄想させてもらったくらいだったので(笑)
最初はなかなか感覚がつかめませんでした。
これは毎年新しいリカ役を見た時は、いつもそうなるのですけどね。

途中から気づきました。
「そうだ!リカはハーフだと思えばいい!」と(笑)
アメリカの、ダンスと歌が大好きなキュートな女の子。
オーナーは外国人との間にリカを授かっても何ら不思議はなく、
リカという名前も日本人に限ったものではないはずだろう。

そう思えば、
容姿も動きも佇まいも、そこから見えるコウイチとの距離感も
とても素直に入ってきました。
オープニングのドレスも、
黒! 黒かぁ!?と驚愕に近いものがありました。
最初の出の姿は、役としての印象づけにはとても重要。
パンフレット写真で黒のドレスを着て写るのとは意味合いが違う。
私の勝手なイメージからして、ここは白だろ!?と思わなくもなかったんですが、
彼女は白だと思ってしまっていたこと自体、
これは私のリカに向ける固定観念が強すぎるだけなんだわ、と今になり反省。
彼女はハーフなのだと思いこめば、ここもまぁまぁ納得。
(実は結構ムリヤリ(^_^;))

誤解がないようにしたいのですが、
リカとして、悪い印象はまるっきりなかったですよ。
歌声は伸び澄んでいて、
One Dayはコウイチの声ととても美しく重なっていました。
セリフもハッキリされていて、
どんなリカであろうとしているか見えていたのはとてもよかった。
告白シーン、見せ場もあり頑張っておられたと思います。
2幕 One Dayも、コウイチの隣で号泣するリカがたまらなかったです。
まだまだ変わってきそうで、嬉しい予感のあるリカだと思えました。


福田君は、コウイチの一番のよき理解者で信頼をもらっている
カンパニーの年長者であることがよくわかりました。
越岡くん、梅田博多と、内くんと並んだセリフのやりとりなどで、
「ああ、何かやりたいんだなぁ」とずっと感じるところがありました。
根本、真面目な方なのかな?
少し余裕が生まれればまだまだやれる。
この役が、今後の彼の突破口になればいいですね。


岸くんの大号泣は、いつ見ても胸打たれます。
おばさんは弱いのですよ、彼の泣きに(^_^;)


どうしても、これだけは書きたいのですが。

新参加の3人。

名前を呼び合うことがないのは、どうしたことでしょうか?

彼らが、「コウイチくん、ヤラくん」と呼ぶこと、
そしてコウイチもヤラも、一度も彼らの名前を呼ばないことは、正解でしょうか?


年功序列関係なく、
互いを名前で呼び合うことで、
みんな美波里さんのいる同じ場所で育ち、
幼馴染み的な関係が伝わった背景こそが、
2013年以降、よりストーリーに深みを生んでいたのでは?

3人は、とてもよく頑張っている。
ただ、今のままでは、どうしても、他男性ダンサーと大して差が生まれていない。


昨年までの抜けたメンバーの代わりだと思い込んでいた私には
完全に消化不良を起こしていました。
コウイチとヤラを君付けにしてしまうこと、
名前で呼んでもらえないことで、
彼ら3人の立ち位置は、とても曖昧なものになっているような気がします。

同じシーンに出ていながら、
「コウイチ、ヤラ」と「コウイチくん!ヤラくん!」が混じりあっているのは、
少々いたたまれないような気がして。
もし同じ環境で育ってきたわけじゃなかったとしても、
重要シーンに出ている演者としてならば、
彼らにも、「コウイチ、ヤラ」と呼ばせてもいいのでは?
ここの部分だけ、今からでもいいから改善してほしいと思うのは
私のわがまま・・・ なんでしょうかね?
まぁ光一さんがそうしようと思われたことには、
それなりの理由があってのことだろうと思うのですが。


ま、こんなこと、それこそヲタしか考えたりもしないですものね(笑)
この舞台は、その部分が必要じゃないと楽しめないわけではないし、
彼ら3人は、カンパニーの一員として担うものをしっかりと努めようと努力の真っ最中です。
まだまだ楽までは遠い。
先輩たちから伝わるものを、どんどん掴み取って吸収していってほしいものです。



「Dancing on Broadway」
洗練された衣装、楽曲、ダンス、
ものすごく素晴らしかった!
これまでのSHOCKにはなかった、「おしゃれ」という感覚が加わった。
作品を、よりソフィスティケートなものに仕上げた感がありました。
ここは一般にレビュー好き、ミュージカル好きな方にも受け入れやすい空気になりましたね。
昔、エンドレスになる前年かな?
たしか似たような幕開けのシーンがありましたよね。
あれが大好きだったので、とっても嬉しかったです。


楽屋での、ヤラとの掛け合い。
歌にしたことが正解かどうかはわからないけれど、
聞いていたほどの唐突さはなく、
リカのセリフから、少しずつ導入されていくものであったことで、
あまり不自然さは感じませんでした。
二幕のあの歌のシーンへの繋がりもよくなりましたしね。
歌で膨らませていく互いの感情のぶつけ合いは、とてもよく表現されていたと思います。
ダンスや歌の変更だけじゃなく、こういう挑戦も私はありだと思えました。

自分の目で見て改めて思ったのですが、
ここはやっぱり、アナ雪から掴んだものはあったんじゃないかなぁ?
つい忘れがちだけど、「Endless SHOCK」はミュージカル。
そこに囚われる必要はないけれど、
ミュージカルだからこそ可能なものを取り入れるという挑戦も、
SMGO精神ですよね。
「Dancing on Broadway」のシーンと同様に、
光一さん、基本的にこういうスタンダードなものがお好きなのだということが、
わりにはっきり見える形になった2015年版だったなと思えます。



とにかく、すべての場面において
光一さんの歌声に酔い、ダンスに魅了されっぱなし。
久しぶりに映像ではなく、生で感じるHigherや夢幻の圧巻なこと!

「一回一回が勝負」

その言葉にまるっきり嘘はないと感じる、
こういう何でもない平日の昼公演が大好きでたまらない私です(#^.^#)


次はもう春休みに入っている時期に観る予定です。
季節が移っていくのを肌で感じる季節になりますね。
まだ次があることは、本当にありがたいこと。


まだまだ風は冷たく、雪が舞う東京。

このハードな舞台を、健康で怪我なく、
座長とカンパニーのみんなが笑顔で溢れる毎日でありますように。


光一さん、ありがとう。

今年も心から幸せだと思える時間でした。